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2024-05-06 お菓子で分かる ☆ 3次方程式の解法 ココナツ・カシュー・チア
「あんみつ・バナナ・チョコレート」の…
a3 + b3 + c3 − 3abc = (a + b + c)(a2 + b2 + c2 − ab − bc − ca)
…なんていう変な式が、一体どう3次方程式の解法と関係するというのでしょうか?
これは
a3 + b3 + x3 − 3abx
項の順序を並び替えると…
x3 − (3ab)x + (a3 + b3) 《ココナツ》
おや…突然、3次方程式っぽくなってきたぞ!?
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2024-05-05 あんみつ・バナナ・チョコレート デザートから始める3次方程式入門
(a + b + c)3 の展開やら、
a3 + b3 + c3 − 3abc = (a + b + c)(a2 + b2 + c2 − ab − bc − ca)
…のようなものは、一見手ごわそう? 無理に「公式として暗記」しなくても、背後にある仕組みが分かれば案外、簡単なんですよ。ジラルの公式・対称多項式の基本操作だけでなく、3次方程式の解法の研究にも利用でき、有用性も抜群。
学校的設定に慣らされてしまった人は、2次方程式⇒解の公式という固定観念から、3次方程式というと「複雑怪奇なカルダノの公式⇒覚えられない⇒自分には無理」と思い込んでしまうかもしれませんが、実際には、3次方程式を2次方程式に帰着させる操作は、2次方程式の解の公式自体より易しいのです。
その準備として、「あんみつ・バナナパフェ・チョコパフェの 3 種類のデザートを選べるよ♪」といううれしい例え(?)の「超! 入門」から、「冒険の入り口となる
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2024-05-04 cos (π/13) と sin (π/13) 1 の26乗根
円周に関しては「13等分」が主で「26等分」は従だが、角度表記としては 2π/13 より π/13 の方がシンプルで基本的に見える。
前回までとほとんど同じ方法で cos π/13 と sin π/13 の(つまり 1 の原始26乗根の主値の)根号表現が得られる。数カ所、符号が変わるだけ。
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2024-05-03 12半音の円環としてのオクターブ
ゴルゴ13で、アンコール演奏のときG線を狙撃されたバイオリニストが、D線を5度下げ、そこで平然と「G線上のアリア」を弾く…というようなエピソードがあった。
現実には、無理やり5度「上げる」ことは可能でも、5度も緩めたらまともに演奏できないだろう。続行するなら、平然と「完全5度上に移調」して「D線上のアリア」にしちゃえば、調弦も必要なく、余興ありのかわゆいアンコールに拍手喝采…ってところか?
コンサートで突発的に移調弾きすることは、現実に起きる。典型例は、声楽家が本番30分前に「今日は声の調子が…。半音下げてください」みたいなシチュ。移調弾きはクレフ読みとセットで基礎訓練の一部なので、ステージに上がるような伴奏者なら、普通に対応できる。ジャイアンのリサイタル + バイオリン伴奏しずちゃんだったら、怖いけど…(笑)
完全5度は、半オクターブ(3全音)の半音上、つまり7半音上なので、平均律(オクターブの12等分)では「2 の 12 乗根」の 7 乗の周波数比に当たる。 7 は 12 と互いに素なので、12音を位数12の群(オクターブを mod とする)と見ると、完全5度も「原始12乗根」の一つで生成元。「1 の 13 乗根」(円周の13等分)の場合、2 ~ 12 は全て 13 と互いに素なので、同じような巡回構造が生じる。
「ドレミファ…みたいなもの」とイメージすると「巡回群・部分群・生成元」などの概念は、意外と理解しやすいかもしれない。
クレフ読み・移調弾き 楽譜を見たことがある方なら「ト音記号」をご存じだろう。例えば、ピアノの譜面の右手の五線では、デフォでト音記号が使われる。左手の部分は、デフォでは「ヘ音記号」が使われる。この「ト音記号」や「ヘ音記号」が clef の例。楽器をやる人なら、最低でもその二つはすらすら読める。クレフには、他にもいろんな種類がある。例えば、ビオラの譜面では「ハ音記号」(アルト記号)が使われるし、トロンボーンで高音域の旋律をやる場合には、また別のクレフが使われることがある。「ト音記号」では五線の真ん中の線がハ調読みで「シ」だが、「アルト記号」では同じ場所が「ド」。ということは、「ト音記号」の楽譜を「アルト記号」だと思って読むと、本来は「シ」の音が「ド」に見える。この方法で、同じ楽譜を、1音(半音または全音)上の調の譜面に読み替えることができる。原理はシンプルだが、調号・臨時記号(シャープやフラットなど)を処理して、すらすら変換できないと伴奏できないので、言うほど簡単ではない。よく訓練された演奏者が本番で移調弾きできるのは、「初見の楽譜の移調弾き」を練習してあるから。初見でもできる自信(練習成果)があるので「さらってある楽譜」の移調弾きなんて余裕…というわけ。もっとも歌の子が本番直前に「曲目を変更していい?」と初見の楽譜を持ち出したら、いくらなんでも「おいおい」である!
2024-05-02 ζ13(ゼータ・サーティーン) やつの後ろに立つな…時間が惜しければ
ガウスは「7角形・13角形などの作図の研究は、時間の無駄だからやるな」と警告した――でも「折り紙では正7角形を作れる」とかの遊びもあり、全くの無駄とも言い切れない。あくまで遊び心で、次の変てこな数を見ていただこう。
ϒ = 3√[104 − 20√ + 12√ ] + 3√[104 − 20√ − 12√ ] = 8.019921032374…
この数を使うと:
ζ13 =
[−1 + √13 + ϒ]/12
+ i {√[130 + 2√ + (2 − 2√ − ϒ)ϒ]}/12
= 0.8854560256532… + 0.4647231720437… i
ζ13 の意味は「13乗するとちょうど 1 になる複素数」。数論では基本的なコンセプトの一種だけど、この根号表現を見たことがある人はいないでしょう…。既存のどの文献・資料・ウェブページにも載ってないかも。まじめな数論なら、こんな無理やりな根号表現をせず、 exp(I*2*Pi/13)
で終わりだし。でも「遊びの数論」としては、なかなかすてきでしょ?!
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2024-04-30 cos (2π/13) の根号表現の導出 円周13等分
#遊びの数論 #1 の原始根 #Morrie の法則 #円周13等分
速報で記した cos 2π/13 の導出について記す。
ところで Morrie の法則…
cos 1π/9 cos 2π/9 cos 4π/9 = 1/8
…については何度もネタにしたが、次の「超 Morrie の法則」が成り立つ。
(cos 1π/13 + cos 5π/13)(cos 2π/13 + cos 10π/13)(cos 4π/13 + cos 20π/13) = 1/8
われわれの観点からは「この種の式が成り立つのは当たり前」だが、そうはいっても、これはきれい。 Morrie Jacobs も、お墓の中で「負けたよ」と笑ってくれるだろう!
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2024-04-28 cos(2π/13) の簡単化に成功 速報
cos 2π/13 の根号表現の簡単化に成功した。
(−1 + √13
+ 3√[104 − 20√ + 12√ ]
+ 3√[104 − 20√ − 12√ ]}/12
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2024-04-27 正17角形から正13角形へ 道を踏み外してしまったよ…
#遊びの数論 #mod p の原始根 #1 の原始根 #正17角形 #円周13等分
「正17角形は作図可能?」の手法は、13角形などにも応用可能。「17角形」にこだわらず、別の観点から眺めると面白い。
このメモでは 1 の原始13乗根の主値 cos (2π/13) + i sin (2π/13) を、加減乗除・平方根・立方根だけを使って表記する。 17 と 13 は、どちらも 4k+1 型素数―― 17乗根(17角形)は定番の話題だが、13乗根を手計算する物好きは、ほとんどいないだろう。背後にある理論は豊穣。ディープな冒険コース。
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2024-04-21 四元数が結合法則を満たすこと 手法の検討
任意の四元数 a, b, c は結合法則 (ab)c = a(bc) に従う。八元数 a, b, c は、一般には結合法則に従わない。
四元数の結合性については、直接計算で証明することも可能――しかし直接的に計算するのはゴチャゴチャして面倒くさい上、得られる結論も「計算すると一致する」というだけで「なぜ一致するのか?」という核心を見通せない。もう少し要領よく、再検討してみたい。
この考察は、八元数が特定の状況で示す反結合性 (ab)c = −a(bc) について検討するための、準備ともなるだろう。
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2024-04-20 好きになったら最強! そうよ そうなの
世の中には 2 種類の人がいる。例えれば、円周率を「習う」者と、円周率を「学ぶ」者だ。
習う者は、円周率が約 3.14 であることを記憶し、それを「勉強」だと思う。学ぶ者は、円周率が約 3.14 であることを自力で突き止め、それを「遊び」だと思う。この差は大きい。そして円周率に限らない!
「攻略本通りにやると面倒だけど、こういうショートカットが使えるんだよね」
「どこでそんな裏技、覚えたの?」
「遊んでて!」
――少なくとも心構えとしては、そんな「遊びの達人」になりたいものである。
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2024-04-19 時間を止めてイタズラできたら楽しいか SFの物理学
漫画やアニメなどでは、「時間を止めることができる人」が登場することがある。時間を止める手段は魔法や超能力のようなものかもしれないし、SF的な技術・設定かもしれない。
仮にあなたは、時間を止めることができるとしよう。もちろんあなた自身は、止まった時間の中を動くことができる。これはお約束。そうでなければ、話として面白くない。
みんなが止まっている中、あなたは自由に動けるのだから、いたずらもやり放題!
楽しいかも…?!
この状況は、素朴な観点ではイメージしやすいのだが、考えてみると…
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2024-04-16 ジラルの公式(その5) 平方和としての解の4乗和
モリーくん「20°, 40°, 80° のコサインの積って 8 分の 1 なんだよ」
ファインマン「20°, 40°, 80° のコサイン4乗の和は 8 分の 9 だよね」
解の4乗和の例題として cos4 20° + cos4 40° + cos4 60° + cos4 80° = 19/16 を得たが、ちょっと工夫すると、エキゾチックな4乗和の公式がなくても、平易にこの Morrie 風の和を求めることができる!
アイデア自体は普通に役立ちそう。調子に乗って、解の8乗和…
cos8 20° + cos8 40° + cos8 80° = 93/128
…を計算してみた。
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2024-04-14 正17角形は作図可能? 完結編 2次方程式は侮れない
最初のメモでは、アイデアと全体の流れを紹介。2番目のメモで、後回しにした部分を記した。
今回は最後の仕上げ。「2次方程式を解くだけ」だが、それがなかなか難しい。高校くらいの数学教師だと、かなり研究熱心な人でも、自力じゃうまくできないらしい…?!
「2次方程式のどこが難しいっていうんだ。解の公式に入れるだけだろ」「われこそは!」という方は、次の方程式を自力で解いてみよう(文脈については §8 参照)。確かに「公式に当てはめるだけ」なんだけど…
z2 − (1/8)(−1 + √17 + √(34 − 2√))z + (1/16)(−1 − √17 + √(34 + 2√)) = 0
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2024-04-13 正17角形は作図可能? 実践編 他の道を行きましょう
360° を 3 等分した角度、 5 等分した角度など、 360° を m 等分した角度を考える(m は 3 以上の奇数)。それを θ として、 θ の 1 倍・2 倍・3 倍…の角度に対する cos を(角度が 180° 未満の範囲で)足し合わせると、和は −1/2 になる。 m = 9 の例:
cos 40° + cos 80° + cos 120° + cos 160° = −1/2
前回、実数の範囲でこの「マイナス½の定理」を証明した。別証明をチラッと記してから、アイデアを実際に試してみたい。
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2024-04-11 正17角形は作図可能? 複素数を使わない気軽な散策
360° の 1/17 の角度(約21°)を G とすると:
cos G + cos 2G + cos 4G + cos 8G = (−1 + √17)/4
Morrie の法則風の「ほんのり面白いけど、あまり役立たない式」…のようだが、実はこの式、数論の観光名所「正17角形の作図」と関係している!
「正17角形」については、文献・資料が既にたくさんある。でも一般向けの「気軽に楽しめる散歩道」のようなものは、あまりないようだ。「正17角形の話には興味あるけど、難し過ぎる」と感じてる方も少なくないのでは…
このメモでは「2次方程式」と「三角関数の加法定理」だけを使って、「正17角形は作図可能」という根拠を明らかにしたい。当面の目標は実際の作図ではなく、 cos (360/17)° を四則演算・平方根だけで表現すること(理論上「作図可能」と同等)。
ただの「遊び」だけど、散策の楽しさを共有できればなによりである。
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「チラ裏」は、きちんとまとまった記事ではなく、断片的なメモです…
「5乗根」強化月間!
複々素数の不思議な割り算 乗除の奇妙な冒険
サイの角のように ただ独り歩め
四平方のごちゃごちゃを解きほぐす
1円玉を1日目に 1×1×1×1 = 1 枚、2日目に 2×2×2×2 = 16 枚、3日目に 3×3×3×3 = 81 枚…拾えるとして合計は?
モジュラー平方根の代表的アルゴリズム
14+24+34+…+104 のような和
第14項377が14の倍数より1小さい…
2024年1月12日 十六元数の零因子 君は 0 を割ることができるか?
初等的証明に成功。世界初かも、少なくともオンライン資料では。
2024年1月17日 Moufang 恒等式の同値性 初等的証明
これも(ネットでは)世界初かも。教科書的には autotopism という抽象概念を使うのだが、そんなややこしいことは必要ない。
2024年2月7日 ゾクッとする式・きれいな式 tan2 20° + tan2 40° + tan2 80° = 33
2024年2月15日 はじめての4次方程式 1 の5乗根・再考
2024年3月3日 一辺 1 の正五角形の面積 算数バージョン
2024年3月27日 五・六・十角形の恒等式 現代とは違う感覚
2024年4月11日 正17角形は作図可能? 複素数を使わない気軽な散策
Map
の長所、splice
より速い要素挿入法も紹介。 〔最終更新: 2023年4月1日〕bdi
要素と Unicode 6.3 の新しい双方向アルゴリズム (2012-12-04)dir
属性は落とし穴が多い。HTML5 の <bdi>
は役立つ。近い将来、「ユーザー入力欄などの語句は、このタグで隔離」が常識になるかも。 〔最終更新: 2014年4月27日〕fad()
は濁りやすい。各種の代替手段を紹介。forum.doom9.org
/ videolan.org
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